院長紹介

ご挨拶

理学療法士、鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師の横山良雄と申します。

出身は伊東市です。

私は約10年間、理学療法士として総合病院と整形外科診療所で関節疾患のリハビリテーションを経験してきました。勤務していた総合病院では整形外科疾患が50%、脳外科、呼吸器科、神経内科疾患が50%という割合で整形外科の手術後の方を多く担当していました。整形外科診療所ではほとんどが手術しない（保存療法）の理学療法を中心に行っていました。当時は、理学療法で分からないことは専門書で調べるようにしていました。そんな中、同僚の紹介で「徒手療法研究会」という勉強会へ定期的に行くようになりました。なぜ勉強会へ行くようになったかというと、「もっと結果を出したい」そんな想いが強かったからです。研究会では、筋肉を正確に触察することと、筋肉と痛みのメカニズムを生理学的に解説する講義を勉強できました。理学療法士の国家試験で筋肉の始まりと終わりは覚えました。しかし筋肉と筋肉の境目さえ分かっていなかったのです。この知識は今でも生かされています。
　この研究会で学んだことと運動療法を主にしたリハビリを行っていました。しかし、うまくいかないケースもありました。もっと臨床力を上げたい、このままでは患者さんに申し訳ない、と感じ臨床力を上げるべく鍼灸師の資格をとることにしました。

当時お世話になった医師や同僚、患者様には感謝しきれない程感謝しています。

鍼灸の学校は基本的に午前だけ授業だったため、理学療法士でアルバイトをしながら通いました。解剖学や生理学は復習する部分もありましたが、経穴（ツボ）や東洋医学概論などは一から学ぶ分野なので「東洋医学って面白いな」と思い、試験勉強は大変でしたが楽しく学べました。

鍼灸の学校へ行っている頃から首の慢性痛に悩まされ、数カ月続き浦和の鍼灸院で鍼施術を受けたところ、３回で痛くなくなりました。「鍼ってすごいな」と衝撃を受けたわけです。この時施術して頂いた先生に「誰に習ったのですか」と聞いた所、「それは教えられません」との事でした。なぜ教えられないのか、は分かりませんでしたが、私が北京堂の浅野先生を知ってから浦和の先生が浅野先生に習っていたことが分かりました。身体に痛みがあるということがどれだけ不快な事なのか、分かったことも大きな収穫でした。

鍼灸の学校を卒業してからは養成校で教員をやっていた中医師であるウ先生の研修を受けました。ウ先生は吉林省出身で中国に居る時は中医師として活躍され日本で鍼灸の免許をとり北区の赤羽で開業している先生です。地元ではタクシーに乗ると「ウ先生の所」と言えば通じるほど有名人のようです。ウ先生は問診と脈診や舌診で評価して鍼と灸で治療していました。治療も勉強になりましたが患者さんを安心させる話し方もまた学ぶことが多かったように思います。

2016年5月に埼玉県和光市で自分の店舗を開業しました。開業して3カ月程経ったころ、「大腰筋」についてwebで調べていたら「北京堂」のことを知りました。すぐに患者として綾瀬に行き、首の施術をしてもらいました。それが北京堂との出会いです。浅野先生は私が置鍼中に「霊枢は鍼のこと多く書いてあるから読んだ方がいいわ」といった古典のことや「店やるってことは、結果出さないと続けて来てくれないでしょ」などと、初対面の私に様々なアドバイスをしてくれました。

北京堂のやり方は筋肉を基にした考え方なので、理学療法で筋肉のことを勉強していた私は理解しやすい理論でした。それまで勉強したことも生かせるな、ということでこの方針をとることにしたわけです。

理学療法士としては「動作を運動学的に考え、力学的ストレスを減らす」ことを学び実践してきた経験が大きな財産です。この理論は多くの鍼灸師の人に話しかけても「？」となってしまいます。これはこういう教育を受けていないので当たり前なのですが、日常生活動作やスポーツ動作は身体の総合的な動きで成り立っているので、ある部位の筋力が不足することで、局所的な関節や筋肉にストレスが集中することは多々あるのです。

鍼灸と理学療法、どちらが良いというわけでなく、どちらも良い面があります。どちらも学んだからこそ総合的に「このケースは鍼灸が良いのでは」「このケースは理学療法が良いのでは」と提案できると思います。

より多くの方の健康維持・増進に向けて貢献して、笑顔を届けたいと考えております。